挿し木[2]――床土は清潔に

ツバキ・サツキ他色々の挿し木の終わっていない方は出来るだけ早く挿し木をすること。今年は低温が続きいつ真夏になるかわからない。キョウチクトウやブーゲンビレアは高温期ほど発根がよい。クリスマスレッドとも言われ暮れから正月に頂葉が赤くなる(白や桃もある)ポインセチアも7月中旬までに挿し木する。
挿し木というと新しくのびた新梢が普通であるが、前年の部分、時には3年枝の大枝挿しをすると早く大きな苗が出来る。昔ザクロの太幹の盆栽作りには6〜7月に太い枝を適当に切って発根させた。大きな挿し穂の場合は枝や葉を3分の1残して、新梢挿しより葉面積を少なめとする。
挿し木用の土は鹿沼土・バーミキュライト・砂・富士砂や桐生砂に赤玉土が適当である。赤土で水をかけると微粒になって固まるのは挿し木には不適当。また、バーミキュライトは軽いので、挿し穂が動きやすいから気をつける。挿し木用の用土は他の物価にくらべて、余り高価でないので、各種大袋1袋くらいは準備しておくがよい。雑菌のある庭土等では苗の切り口から腐りが入りやすいので、清潔な床土や容器を使用する。
7〜8月の挿し木の管理は密閉しない事。スプリンクラーやミストで絶えず水で葉をぬらして直射日光にあてる方が夏挿しの成績はよい。
   (辰野日報・昭和61年7月27日掲載)

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