クジャクシャボテン──開花期の早い種類も

明日のNHKの趣味の園芸で放送されるクジャクシャボテンの事について。
私が尺咲(30センチ)のクジャクシャボテンを見たのは戦前に茅ケ崎市の高田さんの所で、自分で作られたのが背丈程になっていて、ドカドカ咲いていました。この株をいただいたのも敗戦と共になくなりました。実際に30センチの大輪程でも余程良い栽培をしないと咲きません。
それが病みつきで、大分前から外国の種類を作ったり、交配してきましたが、外国のヒョロ長い咲かせにくい品種にくらべて、大輪種も小輪種も、最近外国で発表されている種類に負けないものが続々とできてきました。開花期もずっと早いものができて、これは世界の同業者に誇れると思いますが、この早咲系はもう花が終って残念ながらお目にかかれません。原種は熱帯アメリカ産ですが、現在の交配クジャクシャボテンは冬に乾かして1〜5度の低温にあわせるとよく咲きます。
   (辰野朝日新聞・昭和57年5月15日掲載)

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